私の一冊 梅棹忠夫 『文明の生態史観』
選挙も終盤戦に差し掛かり、久しぶりの選挙事務所つめもあってか、体力
も疲労の度合いがピーク近くなっていた頃でした。民族学者『梅棹忠夫』
氏の訃報が携帯電話のフラッシュニュースに飛び込んできた。『あー懐か
しい名前だ90歳か長命だったな』20年以上前に失明し、口述で執筆活動を
続けていた。梅棹先生が泉下に旅立った。
氏との初めての出会いは、漆黒の世界に入ったころに、ひと月間の中国
旅行の際に友人に勧められ、道中で旅の友として付き合ってくれたのが
『文明の世帯史観』だ。
《初版1974年 中公文庫》
20数年前の天安門事件前夜の中国。南京から西域である敦煌まで、汽車
と(蒸気機関車)バスを乗り継いだひとり旅。今でも忘れられない孤独と
緊張と忍耐の旅を一緒に過ごしてくれた本です。
全行程は下記。費用は夏休みのバイト代しめて20万ポッキリの貧乏旅行。
日本→香港→広州→アモイ→南京→敦煌→南京→上海→日本
南京から汽車で西に行くにしたがって、明らかに私とは違う文化圏、いや
文明圏に足を踏み入れていくのが通り過ぎるアラビア文字の看板からも感
じられ、この本を読みながらいちいち納得した頃が甦ってきた。
それはモンゴルとか、ハルビン、東南アジアのタイ、ベトナム、カンボジ
アとも違う景色です。
たくさん積みあがった読みかけの本に割り込ませ読み返してみよう
かな・・・・・
また枕元の本が増える
発行は古くとも新鮮な心もちにしてくれる一冊です。
氏のご冥福をお祈りいたします。
